相談者からの感謝の言葉が私の原動力 / 小野 章子 弁護士


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今回は東京都中央区銀座にある小野・紺野法律事務所小野 章子 弁護士にインタビューさせていただきました。
学生時代に培った語学力を活かし、外国企業との取引や、ハーグ条約に関わる相談のほか、産業医との連携による労働環境の整備支援など精力的に活動している小野 章子 弁護士に、生い立ちや、注力分野、今後の活動に対する想いなどお話していただきました。

語学に興味をもった学生時代

小野 章子 弁護士

– 生い立ちや学生時代のお話をお聞かせください。

はい。私は、小学校は私立の学校に通っていまして、その学校が4年生からフランス語教える学校だったので、それから語学に興味を持ち始めました。中学校ではフランス語の授業はありませんでしたが、折角覚えた言葉を忘れたくないという思いから、NHKのラジオ講座を通じて勉強したり、高校に進学してからは、大学のオープンキャンパスなどに通ったりしながら、勉強を続けていました。また、進学した中学は英語教育にとても力を入れている学校で、自然と英語にも親しんでいったように思います。高校からは、ESS部で部長を務め、英語劇やミュージカルなどをやっていました。大学に入ると、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、中国語、日本手話の勉強も始めました。家族でよく海外旅行に行く家庭で育ったこともあり、語学に対する興味は尽きず、小さいころからよく勉強していたと思います。
この経験が、今でも、国際的な取引に関するご相談や、ハーグ条約(国境を越えた子どもの不法な連れ去りや留置をめぐる紛争に対応するための国際的な枠組みとして、子どもを元の居住国に返還するための手続や国境を越えた親子の面会交流の実現のための締約国間の協力等について定めた条約:インタビュアー註)関連、外国人の方が関わる法律問題などのご相談を受けるときに、とても役立っています。

– どういった経緯で弁護士を目指すようになったのでしょうか?

両親が医師で、親戚にも医師が多いという環境で育ち、また、子ども好きということもあって、物心ついてからはずっと小児科医になりたいと思っていました。一方で、成長するにつれて興味の幅も広がり、語学を生かした仕事や、演劇関係の仕事、物理学者や天文学者なんかにも憧れたりして、教養課程の間にゆっくり進路について悩んでみたい気持ちもあったので、まずは、東京大学の理科Ⅱ類に進みました。
大学時代は、仕事として舞台や映画、テレビドラマや報道番組などに出演させて頂く機会があり、俳優の仕事に強く心ひかれましたが、学生をやりながら活動している自分とその道一筋のプロの方々とでは覚悟が違うと思い知らされる局面も多々あり、たくさん挫折を経験しました。ただ、この時に「業界」の方々とお仕事をさせていただいた経験が、現在、エンターテイメント業界の方々や、俳優や芸術家の方々のご相談をお受けする際にとても役に立っているので、思い切ってチャレンジして良かったなと思っています。有名な俳優さん、タレントさんとも、たくさんお会いできましたし(笑)
そんなこんなで、進路には教養課程の最後までかなり迷っていて、自分の興味や適性を見極めるために、入院している子供たちに絵本の読み聞かせをするボランティアに参加したり、外国人の方が法律相談をする場に通訳ボランティアとして関わったり、とにかく色々なところに出かけていって、様々な職業の方のお話を聞きました。そうしていくうちに、私は、多くの人と直接関わることができる活動が好きで、特に、困っている人が笑顔になる瞬間を見たときに大きな喜びを感じるんだ、ということが分かってきました。また、医師は家族や親戚にたくさんいるので、それとは少し違った切り口で仕事を目指してみたいという気持ちも強くなりました。最終的に、困難に直面している方ひとりひとりに寄り添うことができること、また、人とは少し違った回り道をしてきていることが、自分にとっては必ずしもプラスの経験でないことも含めて法律家であれば何かの役に立つのではと考え、3年次からの法学部進学、法曹資格の取得を決意しました。

小野 章子 弁護士

– 注力分野について教えていただけますでしょうか?

はい。まず第一に、使用者にとっても、労働者にとっても、より良い環境の組織を作ることのお手伝いに力を注いでいます。
進路に迷っていたころに様々な業界の企業や団体を見る中で、組織の体質、体制による環境の違いによって、構成員の働きやすさはもちろん、組織の「元気さ」も大きく変わるのだと実感することが多くありました。また、勤務弁護士時代に、企業不祥事における第三者委員会に入り、どのようにして不正が起こったのかを調査したことがあるのですが、その経験を通じ、企業のコンプライアンス、ガバナンス体制の重要性を改めて認識するようになりました。
特に、労働者にとっての働きやすさという点では、昨年末の労働安全衛生法の改正に伴い一定の規模の企業に義務付けられたストレスチェック制度の導入について、そのための体制づくりなどを、法的な側面から支援させて頂いております。
具体的には、導入にあたって必要となる社内規定等の整備や、個人情報を取り扱うことになるので、情報管理に関わるシステムや運用面でのルール作り等のアドバイスをしています。また、私は女性産業医とともにストレスチェック制度の導入及び運営をサポートする会社を経営していますので、導入から、産業医による実際の運用まで、ワンストップで支援させて頂ける体制を整えております。