どんな立場からの依頼も断らない法律家でいたい。 / 高橋 裕樹 弁護士


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JR市川駅から、早足で徒歩30秒という好立地に事務所を構える、高橋裕樹弁護士市川船橋法律事務所)にお話を伺った。
刑事裁判を生きがいとする弁護士が抱く、理想と現実の狭間で揺れる悩み…… そして、その悩みを吹き飛ばすほどの情熱も伝わってくるインタビューとなった。

「赤パン弁護士」の幸運と実力

– 近ごろ、赤いパンツを ゲンかつぎに穿いているそうですね。

昨年、2016年は申年で、赤いパンツを穿くと運気が上がると知って、買ってみたのがきっかけです。裁判所に行くときは毎回穿いていて、法廷でも調子がよく、なんとなく気持ちに余裕を持って臨める感じはしています。今年に入ってからも新調しました。

– 新年、酉年も赤いパンツで。

そうです。今年もこのまま行きます。

– 高橋先生といえば、2016年には裁判員裁判で「3連続無罪」という伝説の偉業を成し遂げられました。これも赤パンの御利益なのでしょうね(笑)

パンツのお陰だけでなく、もちろん事前準備などもやっています(笑) ただ、3件のうちの2件は「一部無罪」なのです。完全無罪は1件だけで。

– それでも、なかなか成し遂げられないことだと思います。ちなみに、どういった事件でしたか。

1件目は、一般道で時速150キロ近くでクルマを走行させて、対向車線から右折してきた原付に追突して運転手を死なせてしまったという事件です。「制御困難な高速度での運転」だったということで、危険運転致死に問われたのですが、私がお願いした検察庁のOBの方による「事故当時の走行スピードは、時速100キロ前後」という鑑定結果が裁判所で認められまして、刑法上の「危険運転」とまではいえないということで、一般的な過失運転致死の適用となりました。

2件目は老老介護の状態になった夫婦の事案でして、将来を悲観して追い詰められたお婆さんが、お爺さんを殺してしまって、殺人罪に問われたというものです。
一方的な殺害だと検察側は主張していたのですが、お爺さんには自分で自分を殺めようとした痕跡、証拠があってですね、お婆さんは殺害を頼まれてやったということが認められまして、嘱託殺人罪が適用され、執行猶予がつきました。

3件目は、覚せい剤を浄水器のフィルターのような物の中に仕込んで日本国内に持ち込んだとして、覚せい剤取締法違反に問われたタイ人に対する裁判員裁判で、本人はそのことを知らず、ただ単に割のいい仕事を引き受けただけという主張が認められました。覚せい剤を密輸する故意がなく、無罪となったわけです。

– 3件目は千葉地裁で多いタイプの事件…… 成田空港ですよね。

そうです。

高橋 裕樹 弁護士

– 高橋先生は、釣りが趣味だそうですが、それも「勝負事」という意味合いですか。

勝負を仕掛けるときもありますが、基本、頭が真っ白ですね。釣りをしているときは、釣り以外のことを考えられなくなります。まして仕事のことが頭をよぎることはありません。

– 釣り人たちは地上で、水面下の状況を常に想像していると聞きますが。

想像したり、餌をまいたり、浮きの位置がどのへんか、なんて考えていると、気分がリセットされるんです。
千葉に住んでいる理由の半分ぐらいが、釣りをする目的なので(笑)

– いいですね~、千葉の先っちょのほうですか、釣りスポットとしては。

そうですね、先っちょに行けば行くほど、魚も美味しくなるので、できるだけ遠くに行って、釣った魚はその場でさばいて食べてますね。おかげさまで釣り仲間も増えてますし、初心者の人をアテンドすることもあります。