知財、環境を中心とした企業への法的サポートの提供を目指す / 町野 静 弁護士


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知財と環境を軸としつつも、渉外分野などにも関わっていきたい。

町野 静 弁護士

– 入所の時から注力分野というのは決めていらしたのですか。

知財と環境法というのは考えていました。
ロースクールで知財の授業を取っていて、司法修習時代も、ちょうど私の年から知財部での修習が始まったため、東京地裁の知財部で修習もしました。
あと、私は環境法を大学のゼミとロースクールで勉強してきたことが大きいです。環境法というと人権よりの活動をされている弁護士の先生が多く、そういった活動は素晴らしいと心から思うのですが、私はどちらかというと、もっと企業が環境に貢献することをサポートすることが、自分の強みにできないのかというのがありました。一般市民対企業という構図ではなく、企業の方に直接働きかけができれば、結果として双方にとって良い方向に導けるのではないかと考えました。

– どうして知財や環境法に注力されようとしたのでしょうか。

私は、自然が豊かな環境で育ち、幼いころから漠然と自然環境は大事だなと思っていました。親の影響もあって環境に関わる寄付なんかも割と小さい時からしていて、何となく環境に貢献できる仕事が漠然としたいなと思っていて、そうしたら大学のゼミに環境法のゼミがあったのでそこに入ったんですね。それがきっかけで、ロースクールでも環境法を選択して、結果として今も環境法に関する勉強は続けているということになります。アメリカではエンバイロメンタル・ロイヤーという環境法に特化した弁護士がたくさんいて、環境法の側面から企業や官公庁に対しアドバイスをしています。日本の企業経営で「環境」というと、コンプライアンスやCSRの文脈で扱われることが多いですが、基本的なこと、例えばどこまでが法律上の要請で、どこからがCSRとして行っているのかをちゃんと理解していないと正しい判断ができません。環境への配慮は時代の要請になってきていますし、そういったところを弁護士が、これは企業内で働く弁護士も含みますが、もっとサポートできるようになればいいな、と思いますね。

知財に関してはそれほど強いこだわりというのは無かったのですが、ロースクールや司法修習で勉強をしていくうちに、知財の面白味や理屈的な部分に興味を持ちました。
というのも、知財というのは理屈の世界なんですが、私自身、はまると割と理屈っぽいところがあるので(笑)、色々考えて理論構成して、裁判所を説得する書面とかをいかに論理的に書けるかなど、実際にプラクティスするところがとても面白いなと思っています。自分がプラクティスしていくうえで向いている仕事なのかなと思っています。

– 渉外分野も取り扱われているんですね。

ロースクールを終えて、シカゴの増田・舟井・アイファート&ミッチェル法律事務所で研修をしていました。増田・舟井・アイファート&ミッチェル法律事務所は創業80年も続く老舗の法律事務所で、場所柄シカゴは日系のメーカーが数多く進出されているのですが、例えば自動車メーカーが進出しますと、その下請け企業も一緒になって進出してということで、クライアントの8割が日系企業で、日系企業の全ての法務周り、会社設立から、取引における契約、労務、不動産契約等々をワンストップで提供する法律事務所です。 そこでの研修中に、日系のメーカーの方々と知り合う機会が多くて、もちろん大きなメーカーさんもいるのですが、中小企業であってもアメリカに進出して技術を活かしてアメリカで頑張っているという光景を目の当たりにしました。海外展開は企業が成長していくにあたって不可欠な時代になってきていますし、そういう企業が究極的には世界的に進出することをお手伝いするようなことができればと考えています。

– ありがとうございます。まさしくイノベンティアの理念ですね。『事業会社技術とブランドそして事業を守る』。国際的に事業を展開しているあるいは展開しようとしている事業会社にとっては、知的財産や国内・国際争訟はとても重要ですよね。

はい。うちの事務所のお客さんにはメーカーさんが多いのですが、色々な技術を持っていたり、日々新しい技術の開発に励んでいます。そういった会社にとっては、知的財産は事業の核となる資産で、それを守り、活用していくことが事業の発展に直結します。 また、昨今は韓国や台湾などにだいぶ追い上げられていますが、日本のメーカーは世界の中でもトップクラスの技術やそれに対する信頼やブランド力を持っていることは間違いありません。アメリカでも日本車に対する信頼は絶大なものだと感じました。大小問わず、メーカーにとって技術やブランドを生かした海外展開は必須になってきています。