不動産の明け渡しと、著作権問題に注力しています。 / 中谷 寛也 弁護士


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知的財産権に詳しい弁護士は多いが、その中で、自身も作曲にいそしみ、管楽器で演奏する音楽愛好家の立場でもあるのが、中谷寛也弁護士(桑田・中谷法律事務所)である。
プライベートで実際に著作権を保有する立場からアドバイスを行うので、作り手からの信頼も厚い。東京メトロ 丸ノ内線「新宿御苑駅」から、少し歩いた街の一角にある事務所でお話を伺った。

後になって着手金を上乗せしない「明朗会計」

– ここのビルの1階にある中華屋さん、美味しそうですね。

そうなんです。美味しいんですよ。あの店が出来てから、近くにある中華料理屋が潰れたりして(笑)

– 凄まじいですね(笑)中華料理店が目印なので、場所も分かりやすいですが、弁護士を目指したきっかけは、何だったのですか。

もともとは検事になりたかったんです。だいぶ前になるんですけれども、中学生の頃に、賀来千香子が検事を演じたドラマがありまして。
彼女がだいぶ若い頃ですけれども。いかりや長介さんが検察事務官をやっていて、その影響ですね。

それと、推理小説も好きだったので、刑事事件には昔から関心がありました。

– 検事志望から、今こうして弁護士をなさっているのですが、何かターニングポイントがあったわけですか。

司法修習で検事の現場を実際に見てみると、もちろんとても素晴らしい仕事ではあったのですが、上から振られた仕事をこなすというイメージで、それと対照的に、当事者から直接依頼を受けて担当し、その方から直接感謝してもらえる弁護士というのも良い仕事だなあと思い、かつ、ちょうどそのころ、とても入りたいと思う事務所が見つかったので、志望を変更することにしました。

– 普段、弁護士と縁が薄い方々にとって、法律相談をしやすくするために、何か心がけていらっしゃることはありますか。

そうですね。まずはやはり初回は誰でも相談を1時間無料にしているということですね。弁護士と相性が合うかどうかわからないと、大事な依頼はしにくいでしょうから。
それと、難しい言葉を使わないように気をつけています。専門用語を使えば、いかにも専門家っぽく見えるというメリットも、弁護士にとって無くはないのでしょうけれども。

ただ、どこまで噛み砕いて話すべきか、悩みどころではありますね。法律相談で、あまりにもシンプルに説明しすぎてしまうと、「ひょっとして、自分ひとりで、できちゃうんじゃないか?」と思われかねません。そうなると、相談者にとってかえって良くない結果をもたらす面があるからです。

– 弁護士として「ご自分の強みは?」と問われたら、何と答えますか。

相手に理解してもらえるまで、粘り強く説明し続けることは、常に心がけています。

それと、他の事務所さんだと、いったん依頼者から受け取った着手金について、後になって、交渉がまとまらなかった、調停が成立しなかったなどの理由で、追加で増額請求するという形がわりに一般的です。「調停になったら○万円」「裁判になったら、さらに○万円」といった着手金の上乗せは、うちの事務所では原則として行っていません。

– それは明朗会計ですね。裁判と、その前の交渉だと、どちらに力を入れていらっしゃいますか。

特にどちらというものでもなく、できるだけ早期に、かつ有利に解決できるよう心がけてはいますが、この事務所にご相談をいただく案件は、どちらかというと、裁判にせざるをえないものが多いですね。

– 相当もつれてしまっているような事件ですか。

離婚の案件でも、交渉や調停で済むようなものもありますが、半分ぐらいは裁判にせざるをえない案件ですね。

– このジャンルで相談を持ちかけてもらえれば、自信をもって答えられる、といったものはありますか。

そういう意味では、最近ではなぜか離婚の事件はご依頼がとても多く、自分でも自信がついてきました。
また、不動産の明け渡しに関しては、なぜか昔から依頼されることが多く、力を入れていますし、経験もあるほうです。もちろん、明け渡しの案件を扱っている弁護士は他にもいらっしゃるでしょうが、物件から本気で出て行こうとしない人を、強制執行により立ち退かせるよう取り組むケースは特に多く扱ってきています。
お金もなくて、他に行き場がなくて居座っているというケースですね。

– 物件の貸し主から依頼を受けるわけですね。

そうですが、逆に「部屋から追い出されそうだけど、どうすればいいですか」と相談を受けることもあります。

– 執行官が入ったりとか、結構大変な案件ですよね。

また、あまり他の弁護士がやらないかもしれませんが、自動車を差し押さえて競売にかけて、債権回収するという案件は扱ったことがあります。 自主的に差し出してくれればいいんですが、強制的に引き上げるという案件は独特の難しさがあると思います。

– そのような、弁護士が介入しなければどうしようもないほど難しい案件を解決したときは、喜びがありますか。

喜びよりも、ホッとした気持ちのほうが上回りますかね。「ああ、よかった」と。

– そこに、弁護士としてのやり甲斐を感じますか。

もちろんそうですが、でも、簡単に済んで、たくさん報酬をもらえるほうが、仕事としてはそりゃ有り難いですよ(笑)

– (笑)それが本音ですよね。